毎年10月になるころニュースやCMなどで、「今年も間もなくボジョレー解禁」などと耳にすることが多くなりますよね。
そして10月末頃には「ボジョレーが初荷で運ばれて来ました」などのニュースが流れたりしていますよね。
2025年のボジョレー・ヌーヴォー(Beaujolais Nouveau)が、いよいよ解禁の時期を迎えます。
毎年11月の第3木曜日に解禁されるこのワインは、「その年のワインの出来を占う」として世界中で注目を集める恒例イベントです。
そもそも「ボジョレー・ヌーヴォー」って何? と聞かれるとなかなか説明が出来ませんよね。
そんな今さらですが、わかり易くまとめてみました。

2025年の解禁日はいつ?
今年2025年のボジョレー・ヌーヴォー解禁日は、11月20日(木)。
毎年この時期になると「今年の出来は?」「どんな味?」と話題になりますが、実はボジョレーは年によって個性が大きく変わります。
今年もフランスからは「期待できる出来栄え」との声が届いています。
ボジョレー・ヌーヴォーとは?
フランスのボジョレー地区で、その年に収穫したブドウを醸造した新種ワインのことをいいます。
ボジョレー・ヌーヴォーとは、フランス・ブルゴーニュ地方南部のボジョレー地区で、その年に収穫されたガメイ種のぶどうを使い、わずか数週間で醸造・出荷される新酒ワインです。
通常のワインが熟成を重ねてから出荷されるのに対し、ボジョレーは“新鮮さ”が命。フレッシュでフルーティーな味わいが特徴です。
2025年の出来はどう?
2025年のフランス・ボジョレー地方は、春から夏にかけて天候に恵まれ、ぶどうの生育はおおむね良好。
収穫期には昼夜の寒暖差が大きく、糖度と酸味のバランスが取れた高品質なぶどうが実ったとされています。
そのため、今年のボジョレーは「果実味とキレの良さが際立つ、バランスの取れた味」になる見込み。
専門家の間でも「2015年以来の当たり年」との声があり、ファンにとっては期待の一本となりそうです。
ボジョレー・ヌーヴォー ってなんで解禁日があるの?
フランスの法律で、毎年11月の第3木曜日午前0時と定められています。
なぜ解禁日が設けられているか?
ブドウをつぶさずに、そのまま発酵させる独特な製法でつくられることで、樽で寝かせるよりこの醸造法の新種のほうが美味しいと定評があります。
解禁日を設けていない頃は、早い提供をすればすぐに売れたようです。そうなるとだんだんと発酵が不十分なものが多く出回るようになってしまいました。品質が悪くなってしまったのですね。
つまり早出し競争が起きて品質低下が発生してしまったためです。
そのためボジョレーワイン協会が品質を守るために解禁日を設けたそうです。
以前は11月15日が解禁日とされていました。
しかし、土曜日や日曜日だと輸送されないことがあるため、1985年に11月の第3木曜日に変更されたのです。
ちなみに違反した場合は、ボジョレーワイン協会がワイン販売業者に対して販売停止の処分を下すようですが、解禁日前に飲んでしまった人には罰則はないとの事です。
日本で流行った理由は?
この解禁日は本場フランスで定められていることから、日本とは時差がありますので日付変更線の関係上、約8時間早く楽しめることになります。
日本は世界で最も早く解禁日が来ることから、1980年代中頃から1990年代初頭まで続いたバブルの頃、日本で大ブームとなりました。
初物好きの日本人と揶揄されながらも現在までにすっかりと定着し、日本の秋の風物詩となっていますね。
そんなことから日本への入荷量は世界のトップに有るようです。
ボジョレー・ヌーヴォーについてのあれこれ
ボジョレー・ヌーヴォーの意味は?
・ボジョレー(Beaujolais):フランスのブルゴーニュ地方南部に位置するボジョレー地区
・ヌーヴォー(Nouveau) :フランス語で「新しい」という意味
ボジョレー地区でその年に収穫されたブドウを使ったフレッシュな新酒ワインと言う意味になります。
ボジョレー・ヌーヴォーの種類は?
ボジョレーと名乗ることの出来るワインは、赤はガメイ種という品種のブドウ、白はシャルドネ種に法律で限定されています。
白は全体の1%程度しか生産されていません。
さらに、ボジョレー・ヌーヴォーは赤とロゼに限定されています。そのため、ほとんどが赤になります。
なぜボジョレー地区なの?


ガメイはブルゴーニュ地方南部のボジョレー地区を原産とする黒ぶどう品種です。
ボジョレー地区ではガメイ種がほかのブドウに比べ短期間でよく育ち、フレッシュで美味しいワインを作るのに適しているからです。
正式な名称をガメイ・ノワール・ア・ジュ・ブラン(=白い果汁の黒いガメイ)と言います。
ボジョレー・ヌーヴォーはなんで騒がれるの?
通常、赤ワインは秋の収穫、発酵、醸造の工程を経て翌年以降に飲まれることになります。
ボジョレー・ヌーヴォーは、そのまま発酵させる独特な製法でつくられることから、9月の収穫から約2ヶ月程度で飲めるようになります。
フレッシュな味わいで渋みが少なく口当たりも軽いため、飲みやすいワインです。
値段も手頃なので普段飲まない方にも飲みやすく、収穫祭のような面もあるため注目されるのです。
ボジョレーを楽しむポイント
ボジョレー・ヌーヴォーは、“気軽に楽しむワイン”として知られています。
以下のポイントを押さえると、より美味しく味わえます。
・冷やして飲む:13~15℃くらいがベスト。軽い口当たりが際立ちます。
・料理との相性:チーズ、ハム、ローストチキンなど軽めの料理がおすすめ。
・グラス選び:香りを逃がさない小ぶりの赤ワイングラスが最適です。
渋みが穏やかなので、冷やして飲んだほうがスッキリと味わいを楽しめます。
冷蔵庫で1時間ぐらいを目安に、ワインクーラーで冷やしても良いでしょう。
相性の良い料理は?
フレッシュでフルーティーなガメイ種のワインは、ハムやパテ、ソーセージなどシャルキュトリー(食肉加工食品全般)や、マイルドな白カビチーズと合わせるのがおすすめです。

チーズにはレーズンやベリー系のジャムなどのドライフルーツを添えるといっそう美味しくできます。
凝った料理よりも気軽におつまみや前菜と合わせて楽しむのが良いです。
毎年変わる「今年のキャッチコピー」
ボジョレー・ヌーヴォーといえば、毎年話題になるのがキャッチコピー。
たとえば過去には、
2022年:「瑞々しく、チャーミングな仕上がり」
2023年:「華やかで果実味あふれる、まさにボジョレーらしい味わい」
2024年:「エレガントで深みのある年」
といった表現が使われてきました。
そして、今年は
2025年:「自然の恵みが生んだ調和のボジョレー」
ボジョレーワイン委員会発表
「自然の恵みが生んだ調和のボジョレー」と発表されています。
今年は“フルーティーさと酸のバランス”がテーマ。気取らず、しかし奥行きのある味わいが期待できます。
どこで買える?予約とおすすめショップ
ボジョレー・ヌーヴォーは全国のスーパー、百貨店、ワインショップのほか、Amazonや楽天市場などでも予約販売が始まっています。
人気銘柄は解禁日直後に売り切れることも多いため、事前予約が確実です。
おすすめは、定番の「ジョルジュ・デュブッフ」や「ルイ・テット」。
どちらも世界的に評価が高く、初心者でも安心して楽しめます。
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まとめ
毎年秋になると耳にしながらも、あまりよく知らないボジョレー・ヌーヴォーについてまとめてみました。
意味を知ると楽しみ方に思いが入り、毎年の楽しみ方が変わると思いませんか。今年の解禁日にはお気軽に楽しむことをおすすめします。
今年2025年のボジョレーは“期待の当たり年”のようです。
2025年のボジョレー・ヌーヴォーは、フランス現地の評価でも高く、「フルーティーで飲みやすく、それでいて深みのある味わい」と評されています。
年に一度のワインの祭典――気の合う仲間とグラスを傾けながら、その年の恵みに乾杯してみてはいかがでしょうか。
※本記事はフランス現地報道・輸入業者の発表をもとに作成しています。


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