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【ビールの種類の違い】ラガー・エールとは?クラフトビールとスタイル別特徴を整理

自分好みのビールを選び易くするための基礎知識

最初の一杯として、ビールを選ぶ人は多いのではないでしょうか。

普段は何気なく飲んでいるビールですが、実は発酵方法、原料、色、香り、苦味、スタイルによって、味わいは大きく変わります。

たとえば、日本でよく飲まれているすっきりしたビールは、ラガー系に分類されるものが多くあります。一方で、クラフトビールでよく見かけるペールエールやIPA、スタウトなどは、香りやコクに個性があります。

この記事では、ビールの基本、ラガーとエールの違い、クラフトビールとは何か、代表的なビールスタイル、生ビールや黒ビールの特徴を初心者向けに整理します。

目次

ビールとは?麦芽・ホップ・水などから造る醸造酒

ビールは、主に麦芽、ホップ、水を原料として発酵させて造るお酒です。

酒類の大きな分類では、ビールは醸造酒に入ります。醸造酒とは、原料を発酵させて造るお酒のことで、日本酒やワインも同じ仲間です。

日本の酒税法では、使用する原料や麦芽の使用割合によって、ビールと発泡酒が区分されています。ビールと発泡酒、第三のビールの違いは、関連記事でも詳しく整理しています。

ビールは「麦芽とホップで造る発泡性のお酒」というイメージですが、法律上は原料や麦芽比率も関係しているんですね。

グラスに注がれたビール
Photo by Tatiana Rodriguez on Unsplash

ビールの主な原料

ビールの基本となる原料は、麦芽、ホップ、酵母、水です。

この4つの原料の組み合わせや使い方によって、ビールの香り、苦味、色、泡立ち、味わいが変わります。

原料役割味わいへの影響
麦芽発酵に必要な糖分のもとになる甘み、コク、色、香ばしさに関係する
ホップ香りや苦味を付ける苦味、柑橘系の香り、草のような香りなどに関係する
酵母糖をアルコールと炭酸ガスに変える香り、発酵由来の風味、ビールの個性に関係する
ビールの大部分を占める口当たりや仕上がりに関係する

麦芽は、麦を発芽させて乾燥させたものです。麦芽に含まれる成分は、酵母が発酵するための栄養になり、ビールの色や香味、泡にも関係します。

ホップは、ビール特有の苦味や香りを生み出す重要な原料です。クラフトビールでは、ホップの香りを強く出したタイプも多く見られます。

ビールは発酵方法でラガー・エール・自然発酵に分けられる

ビールを理解するうえで、まず押さえたいのが発酵方法です。

ビールは大きく、下面発酵のラガー、上面発酵のエール、自然発酵のビールに分けて考えると分かりやすくなります。

分類発酵方法特徴代表例
ラガー下面発酵すっきり、軽快、飲みやすいものが多いピルスナー、ヘレス、シュバルツ
エール上面発酵香りが豊かで、味わいに個性が出やすいペールエール、IPA、スタウト、ヴァイツェン
自然発酵自然界の酵母や微生物を利用酸味や複雑な香りが出やすいランビック、サワー系ビール

日本の大手ビールでよく見かけるすっきりしたビールは、ラガー系のピルスナーに近いタイプが多くあります。

一方で、クラフトビールではエール系のスタイルも多く、ホップの香りや麦芽のコク、フルーティーな風味を楽しめるものがあります。

ラガーとは?すっきり飲みやすい下面発酵ビール

ラガーは、下面発酵で造られるビールです。

比較的低温で発酵させるため、雑味が少なく、すっきりした味わいになりやすいのが特徴です。

日本で広く親しまれているビールの多くは、このラガー系に分類されます。特にピルスナーは、淡い黄金色で爽快な飲み口があり、日本人にもなじみの深いスタイルです。

  • すっきり飲みやすい
  • キレのある味わいになりやすい
  • 淡い色のビールが多い
  • 食事に合わせやすい

エールとは?香りや個性を楽しみやすい上面発酵ビール

エールは、上面発酵で造られるビールです。

ラガーに比べると、香りや味わいに個性が出やすく、フルーティーな香りや麦芽のコクを楽しめるものが多くあります。

ペールエール、IPA、スタウト、ヴァイツェンなど、クラフトビールでよく見かけるスタイルにもエール系が多くあります。

  • 香りが豊かになりやすい
  • フルーティーな風味を感じやすい
  • 麦芽のコクやホップの香りを楽しみやすい
  • クラフトビールでよく見かける

迷ったら、すっきり飲みたいときはラガー、香りや個性を楽しみたいときはエールと考えると選びやすいです。

自然発酵ビールとは?酸味や個性を楽しむビール

自然発酵ビールは、培養された酵母だけでなく、自然界に存在する酵母や微生物を利用して造られるビールです。

代表的なものに、ベルギーのランビックがあります。一般的なラガーやエールとは違い、酸味や複雑な香りを楽しめる個性的なビールです。

日本でも、酸味のあるサワー系ビールや、ワイルドな香りを楽しむクラフトビールが造られることがあります。

ただし、自然発酵系のビールはかなり個性が強いものもあるため、初心者はまずラガーやエールから試す方が入りやすいです。

クラフトビールとは?小規模で個性を楽しむビール

クラフトビールとは、一般的には小規模な醸造所が個性やこだわりを持って造るビールを指す言葉として使われます。

日本では、クラフトビールに法律上の明確な定義があるわけではありません。そのため、使われ方には幅があります。

アメリカのBrewers Associationでは、クラフトブルワーを小規模で独立した醸造者として定義しています。日本ではその考え方を参考にしながら、地域の小規模醸造所や個性的なビールをクラフトビールと呼ぶことが多くあります。

クラフトビールの魅力は、ラガーやエールだけでなく、IPA、スタウト、フルーツビール、サワーエールなど、さまざまなスタイルを楽しめることです。

ビールのスタイルとは?味や香りで分ける種類

ビールの「スタイル」とは、発酵方法、原料、色、香り、苦味、地域性などによって分けられるビールの種類です。

ラガーやエールは大きな分類で、その中にピルスナー、ペールエール、IPA、スタウト、ヴァイツェンなどのスタイルがあります。

スタイル主な分類味わいの目安特徴
ピルスナーラガーすっきり、爽快日本でなじみ深い淡色ビールに多いタイプ
ペールエールエール香り豊か、ほどよいコクホップや麦芽の香りを楽しみやすい
IPAエールホップの香りと苦味が強めクラフトビールで人気の高いスタイル
ヴァイツェンエールフルーティー、やわらかい小麦麦芽を使うドイツ系スタイル
スタウトエール香ばしい、コクがある焙煎した麦芽の香りを楽しみやすい黒ビール系
ポーターエールロースト感、やや甘み黒ビール系の代表的なスタイル
ランビック自然発酵酸味、個性的ベルギーの伝統的な自然発酵ビール
セゾンエールスパイシー、軽やかベルギー系の個性的なスタイル

ビールのスタイルを知ると、コンビニやスーパー、クラフトビール専門店で商品を選ぶときに迷いにくくなります。

ピルスナーとは?日本でなじみ深いすっきり系ビール

ピルスナーは、ラガー系の代表的なビールスタイルです。

淡い黄金色で、すっきりした飲み口と爽快感が特徴です。日本で広く飲まれているビールにも、ピルスナーに近いタイプが多くあります。

揚げ物、焼き鳥、餃子、枝豆など、幅広い料理に合わせやすいのも魅力です。

ペールエールとは?香りとコクを楽しむエールビール

ペールエールは、エール系の代表的なスタイルです。

ラガーよりも香りやコクを感じやすく、ホップの香りや麦芽の甘みを楽しめるものが多くあります。

クラフトビールを試してみたい人が、最初に選びやすいスタイルのひとつです。

IPAとは?ホップの香りと苦味を楽しむビール

IPAは、ホップの香りや苦味をしっかり楽しめるビールスタイルです。

柑橘系、草のような香り、トロピカルな香りなど、ホップの種類や使い方によって印象が大きく変わります。

苦味が強いものもあるため、最初は軽めのIPAやペールエールから試すと入りやすいです。

ヴァイツェンとは?小麦を使ったフルーティーなビール

ヴァイツェンは、小麦麦芽を使うドイツ系のビールスタイルです。

バナナのような香りや、やわらかい口当たりを感じやすいものがあります。苦味が穏やかなものも多く、ビールの苦味が苦手な人でも飲みやすい場合があります。

白身魚、サラダ、ソーセージ、軽めの肉料理などにも合わせやすいスタイルです。

黒ビールとは?焙煎した麦芽の香ばしさを楽しむビール

黒ビールとは、色の濃い麦芽や焙煎した麦芽を使い、黒色や濃い茶色に仕上がるビールのことです。

代表的なスタイルには、スタウト、ポーター、シュバルツ、デュンケルなどがあります。

コーヒーやチョコレートを思わせる香ばしさ、麦芽のコク、やや甘みを感じるものもあります。

黒ビールは、肉料理、煮込み料理、チョコレート、焼き菓子などと相性が良いものもあります。冷やしすぎると香りが感じにくくなるため、少し温度を上げて楽しむのも良いです。

生ビールとは?熱処理していないビール

生ビールというと、居酒屋のサーバーから注がれるビールをイメージする人が多いかもしれません。

ただし、生ビールとは容器の違いではなく、基本的には熱処理をしていないビールを指します。

そのため、缶ビールや瓶ビールでも、熱処理をしていなければ生ビールとされます。現在、日本で広く流通している缶ビールや瓶ビールにも、生ビールは多くあります。

「居酒屋のジョッキ=生ビール」と考えがちですが、実際には熱処理の有無がポイントです。

ビールの選び方

ビールを選ぶときは、難しい専門用語をすべて覚える必要はありません。

まずは、すっきり飲みたいのか、香りを楽しみたいのか、苦味を楽しみたいのか、コクを楽しみたいのかで選ぶと分かりやすくなります。

好み選びやすいスタイル特徴
すっきり飲みたいピルスナー、ラガー爽快感があり、食事に合わせやすい
香りを楽しみたいペールエール、IPAホップや麦芽の香りを感じやすい
苦味を楽しみたいIPAホップの苦味と香りが強め
フルーティーなビールが飲みたいヴァイツェン、フルーツビールやわらかく飲みやすいものが多い
コクや香ばしさを楽しみたいスタウト、ポーター、黒ビール焙煎麦芽の香りや深みを感じやすい
個性的な味を試したいサワーエール、ランビック酸味や複雑な香りを楽しめる

最初は、普段飲んでいるビールに近いラガーやピルスナーから試し、次にペールエール、IPA、スタウトなどへ広げていくと、自分の好みが見つかりやすくなります。

ビールの種類の違いまとめ

ビールは、麦芽、ホップ、酵母、水などを原料として発酵させて造る醸造酒です。

発酵方法で見ると、下面発酵のラガー、上面発酵のエール、自然発酵のビールに分けられます。ラガーはすっきり飲みやすく、エールは香りや個性を楽しみやすいのが特徴です。

クラフトビールは、日本では明確な法律上の定義があるわけではありませんが、小規模な醸造所が個性を出して造るビールとして使われることが多い言葉です。

ビールには、ピルスナー、ペールエール、IPA、ヴァイツェン、スタウト、ポーターなど多くのスタイルがあります。スタイルを知ると、コンビニやスーパー、クラフトビール専門店で選ぶ楽しみが広がります。

まずは「すっきりならラガー」「香りを楽しむならエール」「苦味ならIPA」「香ばしさなら黒ビール」といった感覚で、気軽に飲み比べてみると良いですね。

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