【蒸留酒の基本知識】ウイスキー・焼酎・ブランデーの特徴と製造方法をわかりやすく解説

ウイスキーや焼酎など蒸留して造られるお酒の種類の早わかり

最近話題のハイボール。ウイスキーをソーダ水で割ったカクテルですが、ウイスキー自体が蒸留酒の代表例です。

「蒸留酒ってどんなお酒?」「種類や特徴が知りたい」と思ったことはありませんか?

蒸留酒には他にも焼酎、ウォッカ、ジン、ブランデーなどがあります。

この記事では、初心者や中級者向けに蒸留酒の基礎知識をわかりやすくまとめました。
製造方法や種類の違い、カロリーや健康面の特徴まで紹介します。

目次

そもそも蒸留て何?

蒸留とは、アルコールと水の沸点の違いを利用した製造方法です。

  • 水の沸点:100℃
  • アルコールの沸点:78.3℃

水と混ざった液体を加熱すると、アルコールが先に蒸発します。その蒸気を冷やして液体に戻すことで、アルコール度数の高い液体を取り出せます。
この工程により、醸造酒よりも高いアルコール度数のお酒が生まれるわけです。

お酒の種類と蒸留酒の位置付け

お酒は大きく3種類の、醸造酒、蒸留酒、混成酒に分けられます。

醸造酒

発酵したものをそのまま飲むお酒のことです。日本酒、ビール、ワインなどがそうです。

蒸留酒

醸造酒を加熱しアルコールを気化させ、その蒸気を冷やす蒸留により造られます。
そのため蒸留酒は醸造酒よりもアルコール度数が高くなります。ウイスキー、焼酎、ウォッカ、ブランデーなど。

混成酒

醸造酒や蒸留酒に香料や果実、糖などで風味づけをしたお酒です。梅酒やリキュールなどが代表的なものです。

蒸留酒の代表的な種類

蒸留酒はさまざまな種類が有りますが、よく耳にする蒸留酒の種類には以下のものがあります。

ウィスキー

ホップなしのビールを蒸留したもの。大麦、小麦、とうもろこしといった穀物使っています。蒸留後に木樽で熟成させる製法。

世界には5大ウィスキーと呼ばれるものがあり、アイルランド・アメリカ・スコットランド・カナダそして日本です。

原料によっても呼び方が有ります。

モルトウィスキー  :大麦麦芽だけを使ったもの
グレーンウィスキー :小麦やとうもろこしなどの穀物に大麦麦芽を足したもの。

蒸留酒を樽で熟成させて造ります。

ブランデー

ブランデーはワインを蒸留したものです。果実が主原料ですので豊かな香りを楽しめるのが特徴です。白ブドウ・洋梨・りんごなどからも造られます。

果実によって味わいや香りが大きく違います。またその呼び方も異なるのが特徴です。

りんごを使用したものをカルバドス、特定品種のブドウを使用してフランス南部で造られたものをコニャックアルマニャックと呼ばれます。

ブランデーも樽で熟成させて造ります。

ブランデーは熟成年数によって等級が分かれています。

等級

熟成年数の低いものから

 スリースター
 V.S(Very Superio)
 V.O(Very Old)
 V.S.O.P(Very Superio Old Pale)
 ナポレオン
 X.O(Extra Old)
 Hors d’age(オール・ダージュ)

と呼ばれます。

焼酎

焼酎は米、芋、麦、黒糖などを原料にして造られます。

日本酒を蒸留したものが元になっています。

蒸留方法により甲類焼酎乙類焼酎に分けられます。

甲類焼酎:

連続式蒸留という方式で造られます。一つの蒸留器の中で何度も蒸留を繰り返します。

「連続式蒸留で造られたアルコール度数36度未満の焼酎」と定義されています。

乙類焼酎:

「単式蒸留という方式で造られたアルコール度数45度以下の焼酎」です。

単式とは原料を1度しか蒸留しません。

水以外の添加物を一切使用しないなど、原料や作り方に細かな制限があることから本格焼酎とも呼ばれています。

焼酎の種類はどんなものがある?

焼酎の代表的な種類
  • 芋焼酎:サツマイモを原料。糖度が高く甘味が強い重厚な香りが感じられます。
  • 麦焼酎:大麦を原料。芋焼酎よりもクセが少なく切れのある味わいとフルーティーな香りを持っています。
  • 米焼酎:米を原料。濃厚な芳香と丸みが特徴です。
  • 黒糖焼酎:黒砂糖を原料。黒糖はサトウキビを煮詰め不純物を取り除いて固めて造られます。
         焼酎特有の強い香りがしないことから比較的飲みやすい焼酎です。
         鹿児島県の奄美諸島のみで製造がみとめられ酒蔵も約30軒と限られているとのことです。
  • そば焼酎:蕎麦を原料。独特なコクで柔らかくほんのりした甘味が感じられます。
         蕎麦の生産が盛んな長野県や北海道が有名です。
  • 泡盛:インディカ種と呼ばれるタイ米を原料。沖縄特産の焼酎です。
       日本最古の蒸留酒と言われています。沖縄特産、日本最古の蒸留酒

蒸留酒のカロリーと健康面

いっぱいお酒を飲みたいが、カロリーが気になる! と、思う人がほとんどだと思います。

「蒸留酒は太らない」と耳にしたことはありませんか?

アルコールに含まれるカロリーは、「エンプティ・カロリー」といい、そのカロリーは脂肪や糖に転換されないという特徴が有ります。

このエンプティ・カロリーは代謝で熱になるため体内に残りにくいとされています。

このことから蒸留酒に含まれるカロリーは、他の食品のカロリーに比べて「太りにくい」と言われています。

本格焼酎・泡盛は、糖質ゼロ・プリン体ゼロ!

本格焼酎や泡盛は実は糖質が含まれていないのです。

原料が「芋・米」などが使われているので糖質が含まれていると思うのですが、蒸留することで原料由来の糖質が取り除かれています。
その上、プリン体も含まれていないのです。ダイエットのためだけでなく健康を気にしている方にも嬉しいお酒ですね。
ただし、飲みすぎには注意してください。

蒸留酒を楽しむポイント

蒸留酒は原料や製造方法で味わいや香りが大きく変わります。

  • ウイスキーは樽熟成による香りとコクを楽しむ
  • ブランデーは果実由来の香りを味わう
  • 焼酎は原料ごとの特徴や飲み方(ロック、水割り、お湯割り)で違いを楽しむ

自分好みの蒸留酒を見つけることで、お酒の楽しみ方が広がります。

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おわりに

蒸留酒についてまとめてみました。

蒸留酒はウイスキーや焼酎、ブランデーなど種類も豊富で、アルコール度数や味わいもさまざまです。
最近はハイボール人気で若い世代も口にする機会が増えています。

蒸留酒は原料や製造方法によりいろいろと分かれています。蒸留酒の特徴やカロリーの特性を理解して、より楽しく安全に味わいましょう。

太りにくいとなると気になってしまいますよね。くれぐれも飲み過ぎには気を付けたいですね。

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