2022年夏が過ぎた頃ちょっと肌寒いなと感じたとき車のヒーターで暖かくしようとすると温かい風が出てきません。冷たい風だけです。助手席側はぬるめの風は出てきますが、運転席側は風が出てくるだけです。
秋は暑い日もありなんとなく放置していましたが、12月に入り出てくる風の冷たさに流石に真冬には耐えられないと考え修理を考え調べ始めました。
先人達のブログなどをいろいろと調べると「ヒーターコントロールバルブ」に不具合が起きているようだと考えました。
12月に行ったバルブ交換の整備記録です。
カーエアコンの暖房が暖かくなるしくみ
カーエアコンのヒーターはなぜ暖かくなるのか
温めるには熱源が必要になります。車はエンジンそのものがその熱源となります。
エンジンを冷やすためのラジエータ液(冷却水)は液温が100℃程度に維持されるように設計されていてヒーターコアに循環させます。これは冷房のエバボレータの暖房バージョンと考えるとわかりやすいです。
しかし、全ての100℃の熱を車内に送り込んでは室温が上昇してしまいます。そこでウォーターバルブ/ヒータコントロールバルブでヒータコアへの流入するラジエータ液の量を調整します。
更にエアーミックスダンパーによってヒーターコアを通過する風量を調整することで設定温度で温風が出るわけです。
引用:MONOIST/モノづくりスペシャルのための情報ポータル
バルブ交換
さて仕組みを理解したところで、先人たちの事例を参考にし今回の不具合はヒータコアへ液量を調整するバルブが機能しなくなったと判断し交換することにしました。
ヒーターコントロールバルブ
E60に組み込まれている部品はこの写真のものです。
パイプの配線
下記の様なパイプの配線になっています。
赤丸の中がヒーターコントロールバルブです。
車両のバルブ
赤枠の中に見える円柱状の物が2つ見える部分です。
バルブはパイプにつながった状態でゴムの突起部分を2箇所の穴に刺さっている状態で留まっているだけです。
上に持ち上げて抜くようにすることで固定座からは簡単に外せます。
配線のコネクタを外してホースバンドを緩めてパイプを抜きます。
しかし、この3本のパイプは簡単に外すことが出来ません。中にはラジエータ液も入っているので飛び散らさないように。引っ張るだけでは抜けません。
密着しているようです。
そこでつなぎ目のところに精密ドライバの細い物を差し込んで剥がすようにしました。するとやっとパイプが外せました。
あとは新品のバルブをつなぎ直しホースバンドを締め直して固定して作業は完了です。
エンジンを掛けて温風が確認出来てホッとしました。
取り外した旧ヒーターコントロールバルブです。
交換後は問題なく動作してくれました。
暖かな空気が出てきてくれて一安心です。
真冬に寒い思いをしなくて済みそうです。
次は冷房のエアコンの方の整備をする予定です。
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おわりに
温風が出なくなったので、バルブの不良と考えた交換修理の整備記録でした。
1月、2月の真冬に運転している際は、交換しておいて良かったと非常に感じた整備でした。
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