車のドライブは楽しいものですが、暑いとき、寒いとき車内の空調が効かないと快適な移動ができなくなり苦痛になってしまいます。
そんな車のエアコンの仕組みの紹介です。
カーエアコンのしくみ
そもそも車のエアコンの冷房・暖房はどの様な仕組みになっているか。
エアコンで冷房が出来る仕組みについて
カーエアコンの冷房は気化熱の現象を利用した冷凍サイクルを無限に繰り返す構造により実現されています。
液体が気化する際に周囲から奪う熱量のことです。
冷凍サイクルとは、液体⇒気体⇒液体⇒気体・・・・・・を繰り返すことです。
液化と気化を半永久的に繰り返す媒体を冷媒と呼びます。
よく耳にするものとして「フロンガス」は聞いたことが有るかと思います。このフロンガスは大気に放出されるとオゾン層を破壊するので、現在は代替フロンとして主流は「R134a」が用いられるようになっています。
この冷媒をエアコンコンプレッサー(圧縮器)により高温高圧の状態にします。
この高温高圧の冷媒をコンデンサー(凝縮器)に送り出します。コンデンサーは車両の前方に配置されていてラジエータの様な構造になっています。このラジエータは走行風とクーリングファンにより熱を奪い取ります。
次にレシーバータンク/ドライヤ(分離/乾燥器)でガス状冷媒と液状冷媒を混在したまま蓄え、双方を分離し液状冷媒中のゴミや水分を除去します。
この低温高圧の液状冷媒を車両側に配置されているエキスパンションバルブ(膨張弁)の小さな孔から強制的に噴霧することで急激に膨張させ低温低圧の霧状冷媒にします。
この霧状冷媒をエバボレータ(蒸発器)で気化させます。このとき周辺から気化熱を奪うことが出来ることから車内に取り込んだ空気を冷やすことが出来るわけです。
カーエアコンのヒーターはなぜ暖かくなるのか
冷房の反対の暖房は、どの様な仕組みかこちらも簡単に。
温めるには熱源が必要になります。車はエンジンそのものが熱源となります。
エンジンを冷やすためのラジエータ液(冷却水)は液温が100℃程度に維持されるように設計されていてヒーターコアに循環させます。これは冷房のエバボレータの暖房バージョンと考えるとわかりやすいです。
しかし、100℃の熱を全て車内に送り込んでは室温が上昇してしまいます。そこでウォーターバルブ/ヒータコントロールバルブでヒータコアへの流入するラジエータ液の量を調整します。
更にエアーミックスダンパーによってヒーターコアを通過する風量を調整することで設定温度で温風が出るわけです。
おわりに
車のエアコンの仕組みについての説明でした。
普段使っている車の空調ですが、以外に知らないことだと思います。カーエアコンの構成や冷房・暖房の豆知識の紹介でした。
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