もし高齢の母が亡くなったら、私は最初に何をすればよいのでしょうか。
母は今も一人暮らしを続けています。元気でいてくれるのはありがたいことですが、年齢を考えると、いつかはそのときを迎えることになります。
病院から連絡があったら、まず誰に連絡するのか。葬儀社はどう決めるのか。役所の手続きはいつまでに済ませればよいのか。
改めて考えると、私自身、分からないことがいくつもあります。
そこで、親が病院で亡くなった場合を想定して、最初に何をすればよいのかを調べ、順番に整理してみました。
まだ先のことかもしれませんが、いざというときに慌てないよう、自分自身のためにも残しておきたいチェックリストです。
親が亡くなったら最初にすること【チェックリスト】
まずは、病院で親が亡くなった場合の一般的な流れを一覧にしました。
実際には病院や葬儀社、自治体によって順番が前後することもありますが、全体の流れを知っておくだけでも、次に何をすればよいのか判断しやすくなると思います。
| 時期 | 確認・対応すること |
|---|---|
| 亡くなった直後 | □ 医師による死亡確認を受ける □ 死亡診断書を受け取る □ 兄弟姉妹など家族へ連絡する □ 葬儀社へ連絡する □ 搬送先・安置場所を決める |
| 葬儀まで | □ 葬儀の形式・費用を確認する □ 菩提寺などへ連絡する □ 葬儀と火葬の日程を決める □ 死亡届を提出する □ 火葬許可証を受け取る □ 親族・関係者へ連絡する |
| 葬儀・火葬 | □ 葬儀・火葬を行う □ 埋葬許可証を保管する □ 葬儀費用の支払いを確認する □ 領収書を保管する |
| 葬儀前後~その後 | □ 年金・健康保険などの手続きを確認する □ 銀行口座・生命保険を確認する □ 公共料金などの契約を整理する □ 遺言書・財産・借入金を確認する □ 実家やお墓について家族で話し合う |
この表は印刷して使えるようにしました。必要になったとき、対応できた項目からチェックを入れられます。
なお、亡くなる前に確認できることについては、別の記事にまとめています。

病院で親が亡くなったら、まず何をする?
もし母が病院で亡くなったら、最初は病院の医師や看護師の案内に従うことになるでしょう。
調べてみると、一般的には医師による死亡確認の後、死亡診断書が作成され、その後の搬送や安置について考えることになります。
死亡診断書を受け取る
死亡診断書は、医師が死亡を確認した際に作成する書類です。
死亡届と一体になっていることが一般的で、役所に死亡届を提出するときにも必要になります。
ここで一つ覚えておきたいのは、役所へ提出する前に、死亡診断書のコピーを取っておくことです。
後から保険金の請求などで死亡の証明が必要になる場合があるためです。ただし、必要な書類は提出先によって異なるので、コピーでよいのか、別途証明書が必要なのかは確認することになります。
家族へ連絡する
私の場合、まず弟と妹へ連絡することになると思います。
その後、親族などへ連絡することになりますが、すべての人に一度に連絡する必要はないでしょう。
最初は近い家族に知らせ、葬儀の日程が決まった段階で、ほかの親族や関係者へ伝える流れが現実的だと感じました。
葬儀社はいつ決める?病院からの搬送も必要
今回調べて、意外と早い段階で必要になると感じたのが葬儀社の手配です。
病院で亡くなった場合、そのままずっと病院に安置してもらえるわけではありません。
そのため、遺体を自宅や葬儀社の安置施設などへ搬送する必要があります。
私自身、葬儀社は葬儀の日程を決めるときに依頼するものという印象がありましたが、その前に搬送の問題があることが分かりました。
葬儀社へ連絡するときに確認したいこと
- 病院からの搬送に対応しているか
- どこに安置してもらえるのか
- 搬送と安置にいくらかかるのか
- 葬儀全体の費用はどのくらいになるのか
- 支払い期限と支払い方法はどうなっているか
また、搬送を依頼したからといって、その葬儀社に葬儀全体を任せなければならないとは限りません。
ただし、搬送だけを依頼できるか、安置後に別の葬儀社へ変更できるかは、契約前に確認しておく必要があります。
短時間で判断することになるからこそ、事前に相談先の候補を考えておくことも大切だと思いました。
死亡届と火葬許可の手続きはいつまでにする?
葬儀の準備と並行して必要になるのが、役所への死亡届です。
調べてみると、死亡届には提出期限がありました。
死亡届は、死亡したことを知った日から7日以内に提出する必要があります。
これは法務省が案内している全国共通の基本的な手続きです。
死亡届はどこの役所に提出する?
死亡届は、次のいずれかの市区町村へ提出できます。
- 亡くなった人の本籍地
- 亡くなった場所の所在地
- 届出人の所在地
また、死亡届は親族などが届出人となりますが、葬儀社が役所への提出を代行してくれる場合もあります。
つまり、家族が必ず自分で役所へ出向かなければならないというわけではないようです。
葬儀社にお願いする場合は、どこまで対応してもらえるのか確認しておくとよさそうです。
火葬許可証も必要になる
死亡届を提出すると、火葬に必要な許可証が交付されます。
この許可証は火葬場で必要になるため、葬儀の日程や火葬場の予約とあわせて確認することになります。
また、火葬後には埋葬許可証として使用する書類が返されます。お墓への納骨に必要となるため、なくさないように保管することも覚えておきたいところです。
参考:法務省「死亡届」
葬儀の形式と費用はどう決める?
葬儀については、母の希望を大切にしたいと考えています。
一般葬にするのか、家族葬にするのか。規模によって費用も変わってきます。
我が家には菩提寺と先祖代々のお墓があるため、お寺への連絡や葬儀の日程についても相談することになるでしょう。
ただ、葬儀の具体的な進め方は葬儀社やお寺に相談すればよいので、私自身がすべての手順を覚える必要はないと思っています。
むしろ、家族として考えておきたいのは、次のことです。
- 本人が希望する葬儀の形になっているか
- 誰まで葬儀に参列してもらうか
- 見積もりに含まれていない費用はないか
- 支払いが必要になるのはいつか
特に葬儀費用については、母もある程度準備していると聞いています。
それでも、銀行口座の手続きによって、必要なときにそのお金を使えない可能性があります。
費用の総額だけでなく、誰が一時的に支払うのかまで兄弟で話し合っておく必要があると感じています。
葬儀が終わった後にも手続きが残っている
葬儀が終われば、ひとまず落ち着けると思っていましたが、その後にも確認しなければならないことがあります。
年金、健康保険、銀行口座、生命保険、公共料金、相続などです。
ただし、これらを葬儀の直後にすべて終わらせる必要があるわけではありません。
期限のある手続きを優先しながら、一つずつ進めることになると思います。
年金・健康保険の手続きを確認する
年金を受け取っていた人が亡くなった場合、年金の死亡手続きや未支給年金の請求を確認する必要があります。
日本年金機構にマイナンバーが登録されている場合、年金受給権者死亡届は原則不要ですが、未支給年金の請求などは別に確認が必要です。
なお、年金の死亡届が必要な場合には提出期限があるため、葬儀後まで待たず、早めに確認しておきたいところです。
また、健康保険についても、資格喪失や保険資格の確認書類の返却など、加入先に応じた手続きがあります。
加入している健康保険によっては、葬儀を行った人が葬祭費などの給付を申請できる場合もあるため、忘れずに確認したいところです。
銀行口座・生命保険・公共料金を整理する
銀行が口座名義人の死亡を把握すると、原則として口座の取引が制限され、相続手続きが必要になります。
そのため、通帳やキャッシュカードが手元にあっても、家族が自由に引き出してよいわけではありません。
まずは口座のある金融機関に連絡し、必要な書類や手続きを確認することになります。
生命保険についても、受取人が契約先の保険会社に連絡し、保険金の請求方法を確認します。
また、実家の電気・ガス・水道などの契約も確認が必要です。
母が一人で暮らしている実家は、すぐに誰も住まなくなる可能性があります。しかし、片付けや管理をする間は電気や水道が必要になるかもしれません。
何でもすぐに解約するのではなく、必要な契約と不要な契約を分けて考えたいと思います。
相続は急いで決めなくても期限には注意する
相続についても、亡くなった直後からすべてを決める必要はないと思います。
ただし、期限のある手続きもあります。
例えば、借金などがあり相続放棄を考える場合は、原則として自分が相続人になったことを知ったときから3か月以内に家庭裁判所で手続きをする必要があります。
相続財産を処分すると相続放棄ができなくなる場合もあるため、財産や借金の状況が分からない段階では注意したいところです。
また、相続税の申告が必要な場合や、不動産を相続する場合にも、それぞれ期限があります。
我が家の場合、実家の土地や建物の名義もまだ確認できていません。
まずは何が相続財産になるのかを調べ、分からないことは税務署や法務局、必要に応じて専門家へ相談することになるでしょう。
すべて一人で抱え込まず、兄弟で役割を分担したい
私には弟と妹がいます。
長男という立場なので、母に何かあれば自分が中心になって動くことになるのかもしれません。
しかし、葬儀の段取りから費用の支払い、役所や銀行の手続きまで、すべて一人で行うのは大変だと思います。
そこで、実際に必要になりそうな役割も整理してみました。
| 役割 | 担当する人 |
|---|---|
| 病院・葬儀社との連絡 | ________ |
| 菩提寺・親族との連絡 | ________ |
| 葬儀費用の支払い | ________ |
| 役所・年金・保険の手続き | ________ |
| 銀行口座・相続の確認 | ________ |
| 実家の管理・片付け | ________ |
この表も、実際に兄弟で話し合うときに使えるようにしておきたいと思います。
担当を決めるといっても、今の段階で細かく決める必要はないでしょう。
まずは、誰か一人ですべてを背負うのではなく、できることを分担するという考え方を共有しておきたいところです。
自分ですることと、専門の人に任せることを分けて考える
今回調べてみて、少し気持ちが整理できたことがあります。
亡くなった後の手続きは多いものの、そのすべてを家族だけで進めなければならないわけではないということです。
| 相談先 | 相談・依頼できること |
|---|---|
| 病院 | 死亡診断書、退院・搬送までの案内 |
| 葬儀社 | 搬送・安置、葬儀、死亡届の提出代行など |
| 市区町村 | 死亡届、火葬許可、健康保険などの手続き |
| 年金事務所 | 年金の死亡手続き、未支給年金の確認 |
| 金融機関・保険会社 | 相続預金、保険金の請求手続き |
| 専門家 | 相続登記、相続税、複雑な相続問題など |
手続きによっては、専門家へ依頼せずに自分で進められるものもあります。
ただ、制度をすべて覚えようとするより、何をする必要があり、どこへ相談すればよいのかを知っておく方が、今の私には役立ちそうです。
自治体によっては「おくやみハンドブック」や「おくやみコーナー」などを設けているところもあります。必要になったときには、親が住んでいる自治体の案内も確認したいと思います。
まとめ|まだ先のことでも、最初にすることは知っておきたい
今回、母が病院で亡くなった場合を想定して、最初に何をすればよいのかを調べてみました。
病院での死亡確認から始まり、家族への連絡、葬儀社の手配、死亡届、火葬、その後の年金や銀行口座の手続きまで、想像していた以上に確認することがあると分かりました。
ただ、すべてを自分で行う必要はなく、病院や葬儀社、役所などに相談しながら進められることも分かりました。
もちろん、実際にそのときが来れば、調べたとおりに進まないこともあるでしょう。
それでも、何も知らずにそのときを迎えるより、最初に何をすればよいのか分かっているだけでも違うと思います。
母には、これからも元気で暮らしてほしいと思っています。
だからこそ、まだ先のこととして考えられる今のうちに、必要なことを少しずつ整理しておきたいのです。
この記事のチェックリストが、同じように高齢の親を持つ方にとっても、いざというときに確認できる手がかりになればと思います。
親が元気なうちにできる準備や、お墓・実家・相続などについて考えていることは、「親と実家のこれから」シリーズの親記事にまとめています。



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