柔道女子52キロ級連覇をかけていた阿部詩選手2回戦で「谷落とし」で一本負けを期してしまいました。
連覇断たれた阿部詩選手の号泣に、会場からは「ウタ、ウタ」と聴こえて来ました。
カメラが映し出す映像にはフランスの国旗を持つフランス人の観客が励ましのコールを送っていました。
このときなぜ?フランス人が「ウタ」コールを?
柔道大国だったフランス!
背景をリサーチしました。
フランス人の観客が「ウタ」コール!
1本負けをし直後は呆然とし負けが受け入れられない状態。
やっと畳を降りたがコーチが抱えるように退場しようとするも
号泣した阿部詩選手の嗚咽が会場に響いていました。
映像を見る限り日本人のコールでは有りませんでした。
観客席ではフランスの国旗を持つフランス人の観客が励ましのコールを送っていました。
Les grandes championnes ne meurent jamais, elles trébuchent parfois, mais elles se relèvent toujours. On pense à toi Uta Abe ❤️🩹
— Paris 2024 (@Paris2024) July 28, 2024
偉大なチャンピオンは決して死なない。時にはつまずくこともあるけれど、必ず立ち上がる。私たちはあなたのことを思っています 阿部詩 ❤️🩹#Paris2024 pic.twitter.com/wRKuCHeCS4
フランスは柔道大国
パリ市のシャマンドマルス・アリーナ会場ではフランス国旗を持った多くの観衆が埋め尽くしていました。
フランス人選手の試合となると選手の名前を連呼して応援する光景が。
そしてアマンディーヌ・ブシャール選手が銅メダルを獲得すると盛大な歓声に包まれました。
柔道大国
フランスは日本以上とも言える「柔道大国」です。
人口約6800万人のフランスは日本の半分ほどです。
しかし、フランスでの柔道の競技人口は50万人を超えていて、日本は約12万人と約4倍もの柔道愛好家がいるそうです。
フランスの柔道のはじまりは
約90年前にフランスに柔道が伝わりました。
兵庫県姫路市出身の柔道家、川石酒造之助(みきのすけ)がフランスへ渡航し柔道教室を開いたのがはじまりとされています。
今でも「フランス柔道の父」と呼ばれるそうです。
技の名前をフランス語にしたり、習熟度によって帯の色を変えたりと工夫を凝らして興味が引くようにしたそうです。
1940年にはフランス柔道協会を設立し、柔道教師の育成を行い各地に道場を設立しました。
教育的な競技
フランス人は個人主義的だが仲間と切磋琢磨することも好きで、メンタリティーにあっている競技で「教育的な競技」の印象も強く若者に対して競技参加を推奨する雰囲気があるそうです。
フランス柔道はメダルが期待される!
開会式の聖火リレーの最終ランナーは男子100キロ超級のテディ・リネール選手でした。
3度目の制覇を狙う選手です。
フランス柔道への期待ぶりがうかがえます。
柔道の精神
礼を重んじる教えの柔道。
阿部詩選手に勝った世界ランキング1位のディヨラ・ケルディヨロワ(ウズベキスタン)選手は、金メダルに輝きました。
表情を変えなかったディヨラ・ケルディヨロワ(ウズベキスタン)選手
このとき表情を買えることが有りませんでした。
その理由は?
「彼女はレジェンドで、完璧なチャンピオンです。私は試合がすべて終わるまで表情を変えたくなかったし、彼女をとても尊敬しているから、喜びたくなかったのです」
と語っていました。
阿部詩破った相手「彼女はレジェンド」 礼を重んじあえて喜ばずhttps://t.co/yqUWVTWqV4
— 朝日新聞 パリ2024 (@asahi_olympics) July 28, 2024
目標としてきた阿部に逆転勝ちした時、26歳は表情を変えなかった。「彼女はレジェンドで完璧なチャンピオン。試合がすべて終わるまで表情を変えたくなかったし、とても尊敬しているから、喜びたくなかったの」
おわりに
阿部詩選手が負けたときにフランス人観客から湧き上がった「ウタ、ウタ」コール。
フランスは日本以上に柔道が浸透していて、詩選手のことは当然知れ渡っていたのですね。
日本で生まれた柔道が遠い地フランスで浸透しているのは嬉しいものが有ります。
詩選手にはこれからも頑張ってほしいものです。
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