真夏の路上で突然、車から煙や炎が──。
近年、真夏日や猛暑日が続く中、車両火災のニュースを耳にする機会が増えています。
猛暑の時期はエンジンや電装系への負担が増え、車両火災の発生リスクが高まります。実際、夏は一年の中でも火災件数が多くなる傾向があります。
この記事では、真夏に多発する車両火災の主な原因と、誰でもできる予防策をわかりやすく解説します。
あなたの愛車を守るためにも、ぜひチェックしてください。
目次
車両火災の主な要因(と考えられるもの)
車両火災は、複数の要因が重なって発生するケースが多いとされています。
猛暑と組み合わさることで、次のようなリスクが高まります。
- エンジンや電装系の過熱
猛暑下ではエンジンルーム内が70〜100℃を超えることも。
劣化した配線やカプラーが熱で弱くなり、ショートや発火の原因となります。 - 燃料系のトラブル
高温になるとガソリンの気化圧が高まり、燃料漏れがあった場合に引火しやすくなります。 - タイヤやブレーキの異常発熱
空気圧不足や過負荷の走行で摩擦熱や火花が発生し、発火の恐れがあります。 - リチウムイオン電池の熱暴走(EV・ハイブリッド車)
高温や衝撃で内部化学反応が暴走し、発火に至るケースがあります。
猛暑がリスクを高める理由
- 気温が高いと、部品や配線、ホースなどが劣化・破損しやすくなる
- 駐車中でも車内・車体温度が非常に高くなり、可燃物が発火しやすい状態になる
- エンジン停止後も高温状態が長く続き、冷却が間に合わないことがある
特に注意したいシーン
- 炎天下に長時間駐車した直後の急発進・全開走行
- 夏の高速道路での長時間走行
- 車内にライターやスプレー缶を放置する
- 長期間メンテナンスしていない車での長距離運転
車両火災を防ぐためにできること
- 定期的に燃料系・電装系・オイル漏れの有無を点検
- 夏場はタイヤの空気圧を適正に管理(少し高めを推奨する整備士もいます)
- エンジンルーム内の掃除で油汚れやほこりを取り除く
- 消火器を車に積んでおく(初期消火が可能な場合も)
- 高温時は急激な加速や負荷の高い運転を避ける
公的データから見る車両火災の発生状況
総務省消防庁の統計(令和5年版消防白書)によると、令和4年に発生した車両火災は年間約4,200件で、
その多くがエンジンルームや電装系の不具合に起因しています。
特に夏季(7〜9月)は発生件数が増える傾向があり、気温の高さや路面温度の上昇が影響していると考えられます。
こうした公式データも踏まえ、日常的な車両点検と高温時の運転注意は、火災リスクを減らすうえで重要です
まとめ
猛暑は直接の原因ではないものの、車両火災のリスクを確実に高める要因となります。
日常の点検や安全運転を徹底することで、事故の可能性は大幅に下げられます。
自分と家族、そして周囲の安全のためにも、夏場は特に慎重な車の管理と運転を心がけましょう。
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