日本駆け込み寺は今どうなっている？｜ザ・ノンフィクションで描かれた清水葵代表理事26歳の現実

本日放送されたフジテレビ「ザ・ノンフィクション」では、歌舞伎町で25年以上活動を続けてきた支援団体「日本駆け込み寺」と、26歳の若き代表理事・清水葵（しみず あおい）さんの姿が描かれました。

番組をきっかけに
「清水葵さんとは何者なのか」
「日本駆け込み寺は今どうなっているのか」
と検索した方も多いのではないでしょうか。

この記事では、番組内容を踏まえながら、日本駆け込み寺の現在地と、清水葵代表理事が直面している現実を整理します。

日本駆け込み寺とはどのような団体か

日本駆け込み寺は、東京・歌舞伎町を拠点に、DV被害、家庭問題、生活困窮、孤立など、行き場を失った人々の相談を受け止めてきた支援団体です。

「たった一人のあなたを救う」という理念のもと、警察や行政につながる前の“最後の相談先”として、25年以上活動を続けてきました。

一方で、扱う問題は非常に重く、支援の現場は常に人手不足と資金不足という厳しい状況に置かれてきました。

日本駆け込み寺の現在｜番組で明かされた危機の正体

番組では、日本駆け込み寺が存続の危機に直面している現実が具体的に描かれました。

2025年、団体の中枢を担っていた事務局長が逮捕されたことで、東京都からの補助金が打ち切られ、支援者からの寄付も激減。
その影響は大きく、団体の運営は一気に立ち行かなくなります。

さらに、長年活動を支えてきた職員も次々と離れ、現場は極端な人手不足に陥りました。
「支援を続けたくても続けられない」
そんな崖っぷちの状況が、番組を通して伝えられています。

限られた人員と資金で続く、ギリギリの支援現場

番組内では、清水葵代表理事が、日々の家賃や運営費に頭を悩ませながらも、支援を止めない姿が映し出されました。

・夜の歌舞伎町を回る見回り活動
・行き場を失った若者に、短時間でも休める場所を提供
・一人ひとりの相談に向き合う地道な対応

華やかな成功物語ではなく、「続けるだけで精一杯」という現実。
それでも支援をやめない理由が、番組を通じて丁寧に描かれていました。

若くして代表理事を務めるという重責

こうした状況の中で、日本駆け込み寺の代表理事に就任したのが清水葵さんです。

番組では、
「この場所をなくしたくない」
「ここがなくなったら、行き場を失う人がいる」
という思いから、代表理事という重責を引き受けた経緯が語られました。

26歳という年齢で、支援の最前線と団体運営の両方を背負うことは簡単ではありません。
清水さんが抱える葛藤や迷いは、若さだけでは語れない現実の重さとして視聴者に伝わったはずです。

清水葵代表理事とは何者か｜経歴と歩み

清水葵さんは1999年生まれ、京都府出身。龍谷大学経営学部を卒業しています。

学生時代からボランティア活動に積極的に参加し、国内外でさまざまな社会課題に触れてきました。
大学卒業後は保育園運営会社でエリアマネージャーとして勤務しますが、理想と現実のギャップから退職。

その後、日本駆け込み寺の活動に出会い、2023年10月に入職。
組織再編を経て、2025年4月、代表理事に就任しました。

ザ・ノンフィクションが描いた「救う側も救われていない現実」

番組で印象的だったのは、「支援する側」もまた追い詰められているという視点です。

支援を受けた若者が、やがて手伝う側に回る場面も紹介され、
日本駆け込み寺が単なる支援団体ではなく、人と人とのつながりで成り立っている場所であることが伝わりました。

清水葵代表理事の姿は、理想論ではなく、現実の中で必死に踏みとどまる姿そのものだったと言えるでしょう。

ノンフィクションが清水葵さんを取り上げる理由

フジテレビ「ザ・ノンフィクション」が清水葵さんを取り上げる理由は、単なる人物紹介ではないと考えられます。若さゆえの葛藤や、厳しい現実と向き合いながら代表理事として活動する姿は、多くの視聴者にとって考えさせられるテーマです。

番組では、日本駆け込み寺という団体が現在どのような状況にあり、どのように変わろうとしているのかが描かれるでしょう。

ザ・ノンフィクション　12月21日(日) 14:00～
26歳 きょうも崖っぷち～歌舞伎町 駆け込み寺の危機～

大都会の真ん中で居場所を失った人々を救ってきた日本駆け込み寺…
スタッフの突然の逮捕で打ち切られる補助金…
崖っぷちの危機の中で立ち上がったのは26歳の女性だった…https://t.co/U89P73ueCr pic.twitter.com/vJBlSmUDtk

— 【公式】フジテレビ ドキュメンタリー (@fuji_docu) December 19, 2025

日本駆け込み寺の「今」と、これから

日本駆け込み寺の現在は、決して安定した状態ではありません。
しかし、支援を必要とする人がいる限り、活動を止めるわけにはいかない現実があります。

清水葵代表理事が何者なのかを知ることは、日本駆け込み寺の「今」を知ることにつながります。
番組をきっかけに、この問題に目を向ける人が増えることが、次の支援につながっていくのかもしれません。

ザ・ノンフィクションで描かれた現実

番組では、日本駆け込み寺が直面している危機が具体的に描かれました。2025年5月、事務局長が薬物所持で逮捕された影響で、東京都からの補助金や支援者からの寄付金が急遽打ち切られ、団体の存続自体が危ぶまれる状況になったことが放送で紹介されました。

その中で清水葵代表理事は、ギリギリの家賃支払いに奔走しながら、行き場のない若者たちに休憩の場を提供し、歌舞伎町の夜回り支援も続けています。こうした具体的な日々の活動が描かれたことで、多くの視聴者が清水さんの重責と奮闘ぶりを実感したようです。

番組ナレーションを担当した岡崎紗絵さんも、清水さんの姿勢について「並大抵ではない覚悟で取り組んでいる」とし、現代社会における「安心して助けを求められる居場所」の意味について深く考えさせられたと語っています。

また、番組では、支援を受けた18歳の女性が後に駆け込み寺を手伝うようになったことも紹介され、支援の輪が少しずつ広がっている点も印象的でした。