2025年の大阪・関西万博で導入された中国製EVバスが、閉幕後に「安全性への疑義」により運行できない状態が続いています。
リコールの届け出、国土交通省の立ち入り検査、そして事実上の“塩漬け”状態。
万博という国家的プロジェクトで、なぜこのような車両が大量導入されたのか。税金の使い道と調達判断の責任を、冷静に整理してみます。
中国製EVバス150台が運行不能に
大阪メトロが万博輸送用として導入した中国製EVバス150台は、閉幕後の転用計画が頓挫し、現在も活用のめどが立っていないと報じられています。
ブレーキ系統などに不具合が見つかり、国土交通省へのリコール届け出と立ち入り検査が実施されているようです。
さらに、同系列の小型バスを含めると、約190台が事実上の運行停止状態と伝えられています。
なぜ中国製が選ばれたのか
調達を担ったのは国内のベンチャー企業ですが、実際の製造は中国メーカーによるものでした。
背景には、以下の事情があったとされています。
- 万博という短期間で大量調達が必要だったこと
- 国の補助金要件に適合していたこと
- 価格面で国内メーカーより有利だった可能性があること
しかし、調達理由や選定過程の詳細は十分に開示されていません。
この不透明さが、現在の不信感を強めている要因とも言えそうです。
安全性とアフター体制の問題
ヤフーコメントでも多く指摘されているのが、耐久性と整備体制の問題です。
「たった半年の運用で安全性問題が出る車両はやはり問題」
「日本国内に整備できる専門工場もないだろうに」
EVバスは、特にリチウムイオンバッテリーの品質管理が安全性の要となります。
発火や過熱、制御系統の不具合は、重大事故につながりかねません。
価格や納期を優先した結果、長期運用を前提とした信頼性検証が不十分だった可能性は否定できないでしょう。
補助金と「責任の所在」
今回の導入には、政府から多額の補助金が投入されています。
ヤフコメでは、
- 補助金の条件はどうなっていたのか
- 万博後の運用は想定されていたのか
- 返還の対象にならないのか
といった疑問が多数寄せられています。
本来、補助金は「日本国内でのEVバス普及」を目的とした制度です。
それが実質的に果たされていない以上、行政・事業者・調達判断者の責任は検証されるべきではないでしょうか。
「安かろう悪かろう」は今も通用するのか
すべての中国製品が悪いわけではありません。
しかし、今回のケースは、
- 短期導入
- 安価な大量調達
- 検証不足
- アフター体制の弱さ
といった、典型的なリスクが一度に噴き出した例とも言えるのではないでしょうか。
万博という国家プロジェクトで起きたからこそ、
価格だけでなく、安全性・保守体制・長期運用まで含めた調達の在り方が改めて問われています。
まとめ
大阪・関西万博で導入された中国製EVバスは、
「環境配慮の象徴」として期待された一方で、
閉幕後には安全性問題と税金の使途という重い課題を残しました。
これは単なる一企業の失敗ではありません。
国家プロジェクトにおける調達判断と制度設計の問題として、今後も検証されるべき事例ではないでしょうか。
今後、同様の調達が繰り返されないためにも、制度の検証と情報公開が求められます。


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