東京都八王子市に位置する登山の聖地「高尾山」。
この高尾山の登山道に“世界屈指の毒草”が潜んでいるって、本当?
初心者からベテランまで多くの登山者が訪れる人気スポットですが、近年「意外な危険」が注目を集めています。
それは高尾山に自生する“猛毒植物”の存在です。
本記事では、ハエドクソウとヤマトリカブトの【見分け方・分布エリア・症状・安全な対応策】をわかりやすく解説します。登山前に知っておきたい情報をまとめてチェックしましょう。
高尾山に潜む、危険な毒草たち
東京都八王子市にある高尾山は、年間登山者数が300万人を超える世界屈指の登山スポット。
自然豊かで四季折々の植物が楽しめる反面、野生植物ゆえの“思わぬ危険”もあるのです。
番組内では「山の草花にも注意が必要」として、“ハエドクソウ”と“ヤマトリカブト”という2種の毒草が紹介され、特に登山中の誤接触や誤飲が危険だと注意喚起されました。
ハエドクソウ(蝿毒草)
分類:ハエドクソウ科ハエドクソウ属
分布:高尾山1〜6号路、稲荷山コース、裏高尾など
毒性:根茎や全草に毒性あり(昔はハエ取りに利用)
その名の通り、かつてハエ取り紙に使われていたという由来を持つ植物。白〜淡紅色の小さな花を付け、見た目は美しいのですが、毒性成分「フルクトセリン」などを含みます。
高尾山の1〜6号路や裏高尾エリアに広く分布するこの植物は、見た目は可憐ですが全草に有毒成分を含みます。昔はこの草から作った“毒汁”でハエ取り紙を作っていたというから驚きです。

ヤマトリカブト
分類:キンポウゲ科トリカブト属
分布:裏高尾・小仏方面に自生(主に秋に開花)
毒性:アコニチン(神経毒)を含み、誤食で致死も
秋になると青紫の美しい花を咲かせますが、その見た目に反して極めて危険な植物。「世界で最も危険な野生植物」と称されるトリカブト属の一種で、触れただけでも痺れが起きることがあります。
しかしその美しさとは裏腹に、アコニチンという神経毒を含み、摂取すれば最悪の場合死に至ることも。まさに「触らぬ神に祟りなし」です。

どうして“世界屈指の毒草”?
ハエドクソウもヤマトリカブトも、ただの雑草ではありません。
特にトリカブト属は、国際的にも“人類にとって危険な植物トップ10”に数えられる毒性を持ち、過去には誤食による中毒死が国内外で報告されています。
毒性成分「アコニチン」は非常に速効性があり、神経・呼吸・循環器に作用。摂取量がごく少量でも命に関わるため、「自然界の毒物」とも言われています。
それぞれの毒草が持つ毒性の強さは、国際的にも危険性が認知されており、特にトリカブト属は世界中で「最も致死性が高い野生植物」とされています。ハエドクソウも日本固有の毒草として、身近ながら油断のならない存在です。
・毒の強さ(世界的毒草ランキングの一例)
・世界での死亡事故例(トリカブト系)
・「身近にある猛毒」の危険性
安全登山のためのワンポイント
安全に高尾山の登山を楽しむ際の注意すべき点です。
・むやみに草花に触れない
・軍手や長袖の着用を推奨
・草花を摘んで持ち帰らない
・子どもやペットが触れないよう注意
おわりに
自然の中に潜む毒と“正しく”向き合いましょう。
高尾山の魅力は、四季折々の植物と手軽な登山体験にあります。毒草の存在は「危険」ではありますが、正しい知識と注意を持てば、決して恐れる必要はありません。
テレビ番組をきっかけに「自然と毒性」の関係を知ることで、より深く高尾山を楽しめるはずです。
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